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ボタン

華やかな花は美女が座った姿

特徴

中国原産で、 薬用として日本に渡来した植物です。 大きくて華やかな花は古くから親しまれ、 様々に品種改良されてきました。 花の色には紫、 紅、 淡紅、 白、 黄色などがあり、 八重咲き、 千重咲き、 万重咲きといった花びらの多い品種もあります。

以下の情報は、 関東地方を基準にしています。 エリアによって1ヶ月くらいの差があります。

  • Peak Season
  • Blossom
  • Leaf
  • Fruit
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
見頃

高さ

低木 (1〜5m)

花の性別

両性花

分布

生息地

寒冷地を好み、 西日本では若干育てにくい

分布

生息地

寒冷地を好み、 西日本では若干育てにくい

学名

Paeonia suffruticosa

樹形

地面の近くから枝を不規則に出しますが、 多くは出しません。 高さは3mほどになることがあります。

  • だいたい1mくらいにコンパクトに育てられる
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

  • こんもりしているが、 どこか涼しげ
    写真 / 2021.4.23 千葉県松戸市 I.ikeda

切れ目の多い、 つやのない葉です。 小さな葉が3枚組か5枚組で1枚の葉、 または、 そのセットが3枚で一組になって1枚の葉、 といったパターンで、 1枚の葉はとても大きいものとなっています。

  • どれが1枚の葉かな→
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

  • この葉は、 5枚-3枚-3枚の小葉の組で1枚の葉

  • 3枚-3枚-3枚の小葉のある葉があるね
    写真 / 2024.4.25 千葉市中央区 MayaN

  • 出たばかりの葉は赤い
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

新しく伸びた枝の先に1つの花をつけます。 花びらはたくさんあり、 大輪となります。 野生のものは紫紅色をしています。 色だけでなく、 花びらの形、 大きさ、 枚数などなど、 様々な品種があります。

  • 雄しべも多数
    写真 / 2024.4.25 千葉市中央区 MayaN

  • 花びらの色にグラデーション
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

  • 花びらの質感もいろいろ
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

  • 赤と白の絞り咲き
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

  • 花びらがとても多い品種
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

  • 大きな花が咲くとは想像できないとがったつぼみ
    写真 / 2017.5.9 東京都小金井市 Tamacha

  • 花びらがギュッと格納されているつぼみ
    写真 / 2023.4.10 千葉市中央区 MayaN

細長いバナナのような実の中に種が入っています。 熟すと茶色くなり、 黒っぽい種が出てきます。

  • きれいに並んでいる
    写真 / 2017.5.9 東京都小金井市 Tamacha

  • 初めは1つにまとまっている実が
    写真 / 2017.5.9 東京都小金井市 Tamacha

  • それぞれ太ってバナナのように
    写真 / 2024.4.25 千葉市中央区 MayaN

  • 大きくなり、 だんだん開いてくる
    写真 / 2017.5.9 東京都小金井市 Tamacha

幹・枝

灰色がかった茶色で、 皮がはがれて荒々しい雰囲気の幹です。 樹齢を重ねると直径が15cmくらいになるものもあります。

  • 太くてがっしりとした株元
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

  • 皮がはがれて荒々しい
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

  • 若い株の幹
    写真 / 2017.5.9 東京都小金井市 Tamacha

冬芽・葉痕

何枚も重なる芽鱗は、 外側は茶色、 内側は赤い色をしています。 葉痕は枝からせり出し、 維管束痕は3〜5こ横に並びます。

  • 葉痕が大きくせり出す
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

  • 濃い赤い色の芽は力強い
    写真 / 2017.5.9 東京都小金井市 Tamacha

  • 太い枝の途中からも出る
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

  • 株元からも新しい芽をたくさん出す
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

  • 真っ赤な枝葉がニョキニョキ
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

人との関わり

日本には薬用植物として奈良・平安時代のころ中国から伝わりました。 中国では「花王」と称され、 唐の時代に大流行。 日本でも古くから栽培され、 特に江戸時代には品種改良がさかんでした。 今も、 たくさんのボタンを植えてあるボタン園が各地にあり、 いろいろな品種を見ることができます。
ボタンの増やし方として、 シャクヤクの根に接ぎ木する方法が明治時代に完成し、 一般に広まっていきました。

  • 330品種に会える「町田ぼたん園」
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

名前の由来

中国名の「牡丹」の音読みからその名前がつきました。 「牡」には根や茎から育てられるという意味があり、 「丹」には赤い花という意味があります。

その他の情報

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という言葉があります。 これは女性の容姿や立ち振る舞いを花に例えたものです。
シャクヤクはボタンによく似ていますが、 樹木ではなく草で、 スッとまっすぐに伸びて枝先に花を咲かせます。 ボタンは低めに横に枝を広げて花を咲かせる樹木であること、 ユリはやわらかな曲線をもち、 清楚な姿の植物であることからきています。

  • シャクヤクの花
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

  • ヤマユリの花
    写真 / 庭木図鑑植木ペディア

性格

優雅でありながら、 芯の強い人、 ボタンはそんな植物です。 大きくて華やかな花、 何輪もの花ををこんもりと包む繊細な雰囲気の葉、 これらを支える幹や枝はガッチリと丈夫です。 葉のない冬の姿を見ると「そうだったんだ〜」とよくわかります。 大きな葉を支えていた葉痕も枝から張り出していて大きい。 冬芽も大きくて、 濃い赤い色にも力強さを感じます。

  • ガッチリして力持ちに見える
    写真 / 2025.3.20 東京都町田市 Tamacha

見られる場所